美術系って生活して行けるのか?
「美術を学んで仕事はあるの?」「美術系の学校ってお金がかかりそう」「理工や国語系の方が就職の選択が広いのではないか?」
そんな想いがふと頭をよぎるかもしれませんね。
子どもの「美術を勉強したい」という第一声に、ちょっとたじろいでしまわれる方もいらっしゃるかもしれません。
私が中学生のころ「将来、イラストレーターになりたいから美術の学校に行きたい」と言った時、公務員だった母は、「絵で食べて行くのは難しいし、不安定だからやめとき」と言いました。
父は、営業マン。母は公務員の事務職。
親戚にもクリエイター系の人は居ません。
私が、将来クリエイターになりたい。と言い出した時、両親は内心かなりヒヤヒヤした。と後で打ち明けてくれました。
「公務員は、倒産しないし結婚して子どもができても復職できるけど、民間の会社はそれは難しいから、公務員がおすすめだよ」と母は私を説得しようとしましたが
ちょうど思春期だった私は、母に言われれば言われるほど反抗心が燃えてきて「絶対に公務員と事務職には就かない」と強く心に思ったのでした。
さて、美術系の就職は難しいのか?
というと本人の気持ち次第でいくらでも仕事の選択肢はあります。
平日9時ー17時の間、会社勤務しなくても、自宅勤務というカタチでも仕事をすることができます。
フリーランスになって、いくつかの仕事を掛け持ちしているクリエイターも多いです。
私がクリエイターの道を志した理由は
- 楽しそうだから。
- 組織にしばられて滅私で働く両親を見ていて自分はそうなりたくないと思ったから。
- 将来、結婚や出産でライフスタイルが変わっても、ワークスタイルを自由にできると思ったからでした。
正社員になって決められた時間会社で働いてお給料をいただく
多くの大人がそう選択する中で、私は一般的な大人の枠にはまることに高校生の時から納得がいきませんでした。
母曰く“不安定な人生”、私が思う“ちょっとユニークで変化に富んだ人生”を送ることを決めました。
母の言いつけを守って、組織の中で平日9時から17時、毎日だいたい決まっている同じような仕事を坦々としている自分の未来を想像できなかったのです。
クリエイト(創造)することが私の生きる力
クリエイターの友達と話していると、自分の仕事を楽しんでいる人が多いです。
「会社がつまらない」と会社の愚痴を言いながらもいつまでも同じ会社で働き続けている人はいません。
自分のやりたいことを決断し、それに向かって挑戦し続けている。
子どもの頃、周りの大人をみて感じていたこと‥
「どうして大人は楽しそうじゃないんだろう」
「大人になるということは楽しくなくなるということなのか?」
“会社組織で決まりきったルーティンの仕事をするということは、つまらない。愚痴を言いながら毎日を消化試合のように生きていくのはいや。
今、バリエーションに富んだいろいろなデザインの仕事を手がけることができて「クリエイターの道選んでよかった」と思います。
美術系の進路にはいろんな人生があることを理解を深めていただければいいなと思っております。